クレームが発生いたしました。
2007年 09月 04日
引き渡して3年程度が経過しております。クレームは、「食洗器を使ってもエラーが出てしまう」というものでした。お客様がメーカーに問い合わせて、メンテナンスに見てもらったところ「排水が流れない」とのことでした。
引き渡して3年も経っていて、排水が流れないとは私も初めての経験です。すでに、お客様はカンカンです。
よくよく話しを聞いてみると、「今までに食洗器は一度しか使ったことが無い」とのこと。
では、排水が接続されていないのだろうか?いや、一度でもきちんと使えたのであれば、排水が接続されていないことはありえません。
そこで、現場の担当者に話を聞いてみましたら、食洗器用に新しく配管をやり直すといいます。それでは、問題の解決にはなっても、問題が見つかりません。最近では、食洗器を新築時に取り付けるお宅がほとんどです。問題解決するには、付け焼刃ではなりません。
台所の排水管に管内カメラ(超小型のCCDカメラ)を挿入して、内部の排水の状況を確認しました。
すると、ちょうど食洗器の排水と合流する部分に滞水があり、その排水管内にだいぶ油が付着しています。少なくとも、排水勾配に問題があることが分かりました。
そこのお宅は、水周りが全て2階に集中しています。ちょうど台所の下は駐車場でしたので、お客様のご了解を得て、駐車場の天井に点検口を設けさせて戴き、天井内の排水管を点検しました。
食洗器の配管は、きちんと台所系統の排水管に接続されています。問題は排水勾配でした。かなりゆるい排水勾配で、2階の床まではまだ5cmくらいの余裕があります。そこで、排水管の支持金物を取り付けなおし、排水管の上流側をなるべく適正勾配へするべく修正をしました。
原因は、排水勾配がゆるく、ちょうど食洗器の排水の合流する部分が滞水していたため、台所で流れ出る油が合流点で急激に冷やされ、管内に油が固形物として付着し、食洗器もあまり使われていなかった為に、食洗器の排水管を閉塞する形で詰まっていたことでした。
排水勾配を適正に修繕し、排水管内の付着物を取り除いて、完了です。
そもそも、2階に水周りがあり、1階の天井高を確保する為、かなり狭い天井内でした。当然、私たちはプロの意識を持って、天井を下げるなどして、排水管のルートを確保せねばならなかったのに、それを怠りました。
3年の期間は瑕疵保証の期間外ですが、これは小池設備のミスですので、当然無償で修繕いたしました。お住まいのお客様には、大変ご迷惑をお掛けいたしました。
ただ、お客様からはご理解いただき、「大変だったけど、これで一安心ね」といわれた一言は、ほっと致しました。ありがとうございました。